チップの渡し方について

海外旅行や海外生活において、チップの渡し方について悩むことってよくあると思うんです。
日本ではあまりチップを渡す習慣がないですから、慣れない人は旅行ガイドやネットの情報などを頼りに、何パーセントくらい渡したら良いのか、いつどうやって渡したら良いのかなど、前もって情報収集して行かれる方もいるでしょう。

いろいろ調べてみると、割とどれも同じようなことが書かれているように思います。

けれど実際のところ正式なルールはないし、現地の人全てが同じくらいのチップを同じように渡すのかと言ったら、そうでもないんですよ。

私はスイス在住歴18年。その間にパートナーは二回も変わり(笑)長年こちらの会社で仕事をしてきた関係で、パートナー以外にも親戚の人々や仕事関係の人、友人や友人の家族など、様々な人のチップの渡し方を見てきました。

そんな経験の中で得た知識をベースに、私なりに思うチップの渡し方について今日は綴りたいと思います。

 

 

チップはどうして渡すのか?

正式なルールはないと書きましたが、もちろん基本の考え方はあるんです。
基本をベースにその時の状況に合わせて、その人がその時に感じる感覚でチップを渡している感じです。

国によっても多少異なるのかもしれませんが、ガイドを見ると大抵はチップはお会計の10〜15%などと書いてありますよね?

ここで多くの日本人は、必ず10〜15%渡さなければならないと思ってしまう方が多いと思うのですが、実際は必ず渡すという決まりはないし、いくら渡すのかは自分で決めていいのです。

チップはありがとうの気持ちを表すためのものです。

ですからレストランの対応が悪かったり、料理が美味しくなかったりして、不愉快な気分になったらチップを渡す必要はありませんよ。

「お料理は美味しくなかったけれど、ウエイトレスさんがとても親切だったから」と思ってチップをあげる人もいるし、「特に可もなく不可も無いけれど、空腹を満たすことができてありがたい」と思う人、「誰かが自分のために食事を作って支度をしてくれること、後片付けを自分がしなくていいことがありがたい」と思う人、、、これはもう人によって千差万別の感じ方をするでしょうし、同じ人でもその時の状況によって変わるでしょう。

ケチでチップをあまり渡さない人も中にはいますが、ありがとうを言えない人は感じが悪いように、常にチップをあげない人も感じが悪いと私は思います。

 

大抵の人は、人に何かをしてもらったら「ありがとう」って思いますよね?

それをチップとして渡してあげたらいいんだと、私は思っています。

 

 

チップはどのくらい渡すのか?

チップのパーセンテージは、滞在国の一般的な考え方をネットやガイドブックなどから探して、それを目安にしたらいいと思います。

大抵は10〜15%と言われていますが、最低でも10%渡さなくてはならないことはないですし、サービスに感動したら20%でも30%でも、それ以上渡してもいいんです。
あくまで目安ですから、10〜15%の範囲でなくてはならない決まりはありません

「今日はサービスが悪かったけど、いつもお世話になっているから気持ちだけあげよう」って、全体で1万千500円の会計だったら、1万2千円渡すのもありですし、「とても美味しかったから1万5千円あげよう」という大盤振る舞いもありです。

わざわざ計算して、「1万千500円の10%は1150円だから…」という面倒はいらないのです。
大体でいいし、お会計とは別にして手渡す必要もありません。

私はいつも、10〜15%の間くらいでキリのいい数字になるようにチップを渡します。
その方がウエイトレスさんもお釣りを渡しやすいので親切ですよね?
もしくはお会計の金額を10〜15%くらい上回る金額を渡して、「お釣りは要らないです」といいます。

カードで支払いをする場合は、レストランによってはチップを自分でレシートに書き足して、まとめてカードで支払える場合もあります。(できないところもあるので、係の人に聞きましょう)
チップをカードで支払えないところもあるので、現金はいつも持ち歩いていた方が何かと安心ではあります。
ただし、万が一現金が足りなかったとしても仕方のないことですし、チップは必ず渡さなくてはならないものではないので、その時は「本当はチップを渡したかったのだけれど、持ち合わせがなくてごめんなさい」って、さらっと言えばいいです。(言わなくても大丈夫ですが、その方が感じが良いかと)

 

 

チップはいつどこで渡すのか?

基本的にお会計の時です。

日本のように入り口近くのレジで支払いをするタイプのレストランは少ないので、大抵はテーブルにウエイトレスさんを呼んでお支払いをします。
普通は自分のテーブルを担当しているウエイトレスさんに声をかけます。

お店を出る時にテーブルの上にチップを残して行くというのを昔どこかで読んだ覚えがあるのですが、私はそういう渡し方をする人をほとんど見たことがありません。

特別にいろいろお世話になった人がいて、その人に直接チップを渡したい場合は、チャンスを見計らってその人に手渡しするのもアリかと思います。
ちょっと上級編ですが、超混みで支給の遅いレストランで、自分のテーブル担当ではないのにいろいろ親切にしてくれたウエイトレスさんを出がけに呼び止めて、「さっきはいろいろありがとう、イライラしてたから本当に助かった」ってチップを渡している人など、何度か目撃したことがあります。

 

 

チップが必要なところとは?

決まりはないのですが、テーブルに座ってお料理などを運んできてもらうタイプのレストランは、ウエイトレスさんにいろいろとお世話になるのでチップを渡すのが普通かと思います。

ファーストフードやセルフサービスのレストランはチップを渡さない人が多いですが、もちろん特別に店員さんにお世話になったと思ったらチップを渡してもいいし、お会計の時に出た端数を渡しても良いです。よくレジのところに貯金箱が置いてあって、端数の小銭を入れられるようになっていたりします。

テイクアウトでも、出前でも、飲食店ではないその他のサービス業のお店でも、ありがたいと思ったらいつでもどんな時でもチップを渡していいのです。

 

長く海外に滞在する人は、周囲の人々のチップの渡し方を観察して、少しずつ感覚を掴んでいくと良いと思います。

決まりはないので基本的に間違いは起こりませんが、私は個人的に自分の感覚に正直に、ありがとうの気持ちをチップとしてお渡しするのが、素敵なチップの渡し方ではないかと思っています。

 

 

 

 

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