このペーパーウエイトを初めて見かけた時、「なんて綺麗なんだろう〜」と、言葉もなくただしばらく眺めていたことを思い出します。
直径十センチ弱(写真のものは直径8.5cm)の球体の中に、小さな宇宙が詰まっているように見えたんですよね。極めて個人的で意味不明かもしれない表現なのですが…(笑)
どうしても必要なものではなかったし、思ったよりも高額だったので、その時は購入せずに見送ったのですが、それから色々なショップで見かけるたびに心が揺れて、ついに購入するに至りました。
このペーパーウエイトは、大きな西洋たんぽぽの綿毛をポリエステル樹脂の球体で包み込んだものです。
自然の綿毛の美しさをそのままに実に美しく作ってありますが、中に入った綿毛はもちろん本物。南ウェールズの高い山々に囲まれたマーガム・カントリー・パーク/Parc Gwledig Margam Country Park内のガーデンで育てられ、一つ一つ手積みで採取されたものだそうです。
ということはつまり、一つ一つが唯一無二のオリジナルということですよね。
ピックリする事にこのペーパーウエイトが初めて作られたのは、1968年のことなんですって。もう50年以上も前のことです。
筋ジストロフィーを病んでいたバリー・ニーダム/Barry Needhamさんが、セラピーを兼ねて作り出したのがそもそもの始まりなんだそう。残念ながら彼は病に倒れてこの世を去ったのですが、弟のアラン・ニーダム/Alan Needhamさんがその後の制作を引き継ぎ、改良を重ねて製品化されたのが、現在ハフォドグレンジ/Hafod Grange社で製造されているこのペーパーウエイトです。
Prince of Wales Shield for Quality Craftsという高品質な工芸品にプリンス・オブ・ウェールズより与えられる紋章を、1975年に英国のチャールズ皇太子より授与されてもいて、英国王室に認められた製品でもあるんですね。
たまたま気になったペーパーウエイトに、こんなに深い歴史やストーリーが隠れていたとは予想していませんでしたが、たくさんの人の思いの結晶が今ここにあるような気がして、手に入れたことをとても嬉しく思いました。
見つめているとなぜか宇宙を感じるのは、そのためなのかもしれませんよね。
私はVitra Haus/ヴィトラ ハウス内のショップで購入しましたが、スイスではミュージアムショップでもよく取り扱いがあります。
たんぽぽの綿毛の他にも色々なバリエーションがありますが、私はやっぱりオリジナルの綿毛が好みですね。
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Hafod Grange
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